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これで決まりだ! 仮面ライダーW!




一日送れの誕生日プレゼント、である。
そう、『DXダブルドライバー』……!
品切れでの高騰寸前に確保できた、幸運の一品。そして人生初の変身ベルトである。
いいじゃないか、人生初のベルトなんだから!

ベルトに二本のガイアメモリを挿入し、ベルトを変形させ変身。
ベルト本体に音声ギミックはなく、ガイアメモリに音声機能を集約させている。故に、このガイアメモリを追加することでベルトの魅力が増幅するという、うまくできたシステム。
しかし、ガイアメモリの機能に抜かりはなく、変形後の変身音だけではなく、ベルトへの挿入時、挿入後の待機中、着脱にもしっかり音声が鳴るのはなかなか快感。
二本のメモリはそれぞれ発生する音が違うため、擬似的なステレオサウンドを発生させる。これはレビュー動画ではわからないだろうが、装着時に体感する音は、使用前と後ではぜんぜん印象が異なる。
また、音声のないベルト自体も、変形やガイアメモリ挿入のカチッという動作の感触は非常に気持ちがいい。

本ベルトはどうやら変身ベルト歴代一位の売り上げとなったらしい。
仮面ライダーW(ダブル)――実を言えば、まとめて視聴したのは最近のことなのだ。
第一話は見たものの、それ以降は日曜朝という時間帯もあり視聴を断念したのだが、今こうして全話視聴し、ベルトも購入してしまうに至る――その魅力はなんなのだろうか。

仮面ライダーW(ダブル)とは2009年9月より放送された特撮ヒーローシリーズ。
所謂『平成ライダーシリーズ』においては11作目であり、"十周年を迎えて臨む新1作目"を目指しスタッフを一新した意欲作。

メインライターには、三条陸。
『ダイの大冒険』『冒険王ビィト』の原作を勤め、近年では『ガイキング LEGEND OF DAIKU-MARYU』などを手がけた。王道展開に定評があり、王道を書かせればハズレなしの男がついにライダー初参加。
当初、この起用にはまったく不安を感じないほど、個人的には信用していたほどの脚本家である。いままでのライダーにはない"新しい風"を間違いなく巻き起こすだろうという予感をひしひしと感じていた。
サブライターには長谷川圭一。こちらは『ウルトラマンネクサス』が近年有名であろうか。ハッピーエンド一辺倒にしない、どこか重みのあるシナリオが特徴である。
最終回を終えてみれば、この両者のシナリオは実にかみ合うことに成功した。
王道をきっちり押さえる三条脚本に、長谷川脚本の後味の悪さが脇を固め、ダブルのシナリオはバラエティ豊かなものに仕上がった。
(長谷川は三条の要請でダブルに参加したらしい。すでに三条の中で長谷川を活かすビジョンが完成していたのかもしれない)

ライダーにおいて、メインライター以外の参加する脚本回は所謂『おまけ回』が多い。
特に龍騎以降に定番となった『夏のギャグ回』などはその典型で、井上敏樹がピンチヒッターとして起用されることが度々あった。これらはほとんどが話の本筋に必要ないものが大半であった。
(多忙になるライターを休ませる意味もあっただろう)

こうした意味でも、ライダーのサブライターというのは、大半はシナリオ上意味のない存在であった。
しかし、ダブルにおいては長谷川脚本はダブルの舞台『風都』の負の部分を引き受け、それを見事に表現した。
今までのサブライターとはちがい、メインにも食い込む担当回の数。そして二号ライダー『照井竜=仮面ライダーアクセル』の『復讐に燃える刑事』という設定をおおいに活かした展開。
これは、ダブルという作品が『探偵物語』――つまりは怪物の起こす奇怪な事件ではなく、『人間の起こす犯罪』であることが確実に活きた結果であろう。

そして、この人間犯罪こそ、ダブルにおいて重要な魅力になった。
平成ライダーでは『怪物』ないしは、『怪物化した人間』を描くことがほとんどであったが、ここにきて『敵は同じ人間』となったことで、新鮮味が増した。怪人の起こす事件に、なんらかの共感――ないしは直接的な嫌悪感を視聴者に与えた。これは人間ではない怪物では発生しない美味い隠し味だ。

全体を見ると、それほど複雑な話があるわけではない。
平成ライダーといえば、『クウガ』に代表されるような『大人の視聴に耐えうる作品』が根底のテーマであった。
しかし、ダブルという作品が目指したのは、まったく別方向の『大人の視聴に耐えうる作品』だったに違いない。
そしてそれは、見た人がみんな感じたような『王道』であった。
三条作品の王道――それは王道らしさではなく、『王道であるがための王道』を貫いていた。
探偵、刑事、相棒、人間の犯罪、家族、愛――ダブルを集約する単語はそれほど多くはない。しかし、その組み合わせを完全に使いこなした三条&長谷川のダブルは、大人も楽しむ王道を生み出した。

玩具の売り上げからすると、重要なのは次の作品――『仮面ライダーOOO(オーズ)』の成果だろう。
今回のダブルは、放送時期をずらすという荒業で、新たな販売形態を作った。そしてそれは、まだまだ初めての試みであって、このケースがなぜ成功したのかの正確な判断は下せないからだ。
もちろん、このダブルドライバーの魅力を引き出したのは、作品と玩具の完成度が合致した結果には違いない。
平成を一新したダブルの風、オーズはこれにどう切り込むのだろうか。
非常に楽しみである。

そして風都の風――仮面ライダーWよ、永遠に!
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テーマ : 仮面ライダーW(ダブル)
ジャンル : テレビ・ラジオ

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